緑内障の治療後について

手術後の生活上の注意点

目の安静と清潔を保つことが重要です。以下の点を気を付けてください。

点眼

医師に指示された内容をしっかり守って1日2〜4回、1〜3ヶ月点眼してください。

目の中に水を入れないよう注意

洗顔・洗髪は術後4日後から行うことができます。美容室でのあおむけの洗髪であれば、翌日から可能です。

目を、こすらない、押さない、ぶつけない

手術の傷口を縫っていないことから、強い刺激を受けると傷が開いて回復が遅れ、感染リスクも上昇します。

保護眼鏡

術後1週間装着し、感染、ホコリの侵入、紫外線などから目を守ってください。また、就寝時にも装着し、あおむけに寝てください。

眼鏡処方

術後、1か月経過すると視力が安定しますので、その時期まで待ってください。

車やバイクの運転

術後の経過観察の際に行う視力検査の結果を確認して運転開始時期を医師が判断します。

目に異常を感じたら

診察日でなくても速やかに受診しましょう。

歯みがき

翌日から可能です。電動歯ブラシによる歯みがきも可能です。

入浴

首から下は翌日から可能であり、全身も4日後には可能になります。

ヒゲ剃り

翌日から可能です。

メイク

2週間後から可能です。

パーマや毛染め

1週間後から可能です。

その他

スポーツ・リハビリは1週間経過してから、温泉・水泳・サウナは1ヶ月経過してから行うようにしてください。

手術の合併症

当院で行っている白内障手術緑内障手術は安全性が高いものですが、手術である以上、合併症を起こす可能性はゼロではありません。起こる可能性のある合併症には下記のものがあります。

飛蚊症

視界に実際はない点のような黒い影や細い糸クズのようなものが浮かんで見える症状です。飛蚊症は健康な目にも起こる症状であり、白内障手術で水晶体の濁りがなくなると視界がクリアになり、飛蚊症が気になってしまうケースがあります。
多くの場合は生理現象であり心配ありませんが、数が多い・急激に増えたなどがある場合は網膜剥離など他の眼科疾患の前兆として起こっている可能性もありますので、早めにご相談ください。

感染

手術では小さくても傷ができますので、そこから病原体が入って感染を起こすリスクがあります。術後に清潔や安静をしっかり保ち、指示通りの点眼をすることで感染のリスクを下げることができます。
ただし、糖尿病など免疫力が低下している場合などでまれに感染が起こることがあり、重篤化すると失明する可能性もあります。術後2週間以内に目の痛み、充血、異物感、急激な視力低下といった症状があった場合には速やかに受診してください。

屈折誤差

白内障手術で挿入する眼内レンズは、手術前に行った検査結果と患者様のご希望にそって選択されます。眼内レンズにはいくつもの種類があり、ピントの合う距離や見え方などにも特徴があります。ライフスタイルなどにもきめ細かく合わせて選択できるよう当院では丁寧にサポートし、患者様がご自分に合った眼内レンズを慎重に選択できるようにしています。
ただし、まれに満足いただけない場合があり、その場合には眼鏡などによる矯正や角膜矯正手術が必要となるケースもあります。その場合の矯正や手術費用は自己負担となります。

後発白内障

水晶体を支えていた水晶体嚢という膜があり、挿入した眼内レンズは水晶体嚢の後嚢によって支えられています。この後嚢が白内障手術後に濁って白内障のような症状を起こすことがあり、後発白内障と呼ばれています。外来で受けられる短時間のレーザー治療で濁りを解消でき、痛みなどもありませんので、疑わしい症状がありましたらご相談ください。

定期検査を受けましょう

検査白内障は手術で改善できますが、緑内障手術は進行抑制のために行われるものであり、進行して失われた視野を取り戻すことは困難です。現在の視野や視力をできるだけ守るために、緑内障は早期発見が重要な病気です。
初期から中期には自覚症状が乏しいので、特に症状がなくても発症リスクが高くなりはじめる40歳を超えたら定期的に眼科を受診して早期発見につなげましょう。
また、緑内障の検査を受けたことがない場合や、最近視力が落ちている・暗い場所で見えにくい・光がまぶしいなど、見え方にちょっとした変化がありましたらお気軽に受診してください。


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